上杉周作

「恐怖、シリコンバレーの真実!!!」「#地獄のシリコンバレー」についての私見

ぼくは二年ほど前に大阪の天王寺高校で講演をしたのですが、そのころから交流を続けている高校生の方から先日、次のようなメールをいただきました (加筆修正済み)。

将来、シリコンバレーで働きたいと思っています。ですが最近、シリコンバレーは暮らしにくく、非人間的な場所であるという意見を見聞きするようになりました。エンジニアの給料は確かに高いが、その分、家賃や物価も高く暮らすにはすごくお金がかかる、会社が傾けば簡単にクビになる、残業や休日出勤手当なんてものは一切出ない、家族手当や通勤手当の類のものは皆無、退職金という仕組みもない等々。40歳を超えたエンジニアは新しい発想が浮かばないとされ、管理職以外はお払い箱とも聞きます。そうした話を聞くとどうしても不安になってしまいます。

この方に書いた返事を、二年前の当時にお世話になった方に参考までに転送したところ、日経ビジネスのとあるコラムに内容を掲載して頂けることになりました。もちろん、この高校生の方の許可も得ています。

シリコンバレーから日本の高校生への真っ直ぐなメール

さて、記事には載っていませんが、この高校生の方が読まれた「シリコンバレーは暮らしにくく、非人間的な場所であるという意見」は以下のリンクでした。

上記のリンクに対して直接の反論やコメントをしても良いアドバイスにはならないかなと思ったので、高校生の方への返事ではリンクについて言及しませんでした。

しかし、さらにその後のやりとりで、上記「恐怖、シリコンバレーの真実!!!」のツイートに対するぼくのコメントが欲しいと、この高校生の方からリクエストが飛んできました。

いちおう、シリコンバレーに住まれている日本人の方々による上記のツイートに対する反論や皮肉をまとめたものがあり、

また「地獄のシリコンバレー」という、現地人のコメントをまとめたハッシュタグもあります。

煽られて不安になった方はこれらを読めばいいと思うので、ぼくが何か言う必要はないのですが、いちおうこの高校生の方はぼくの意見が知りたいということなので、いくつかコメントさせてもらいます。

ちなみに:

  • ぼくは27歳でアメリカ在住歴15年です。
  • ぼくはシリコンバレーに住んでいますが、昨年旅行したオレゴン州のポートランドや、ドイツのベルリンのほうが好きです。いつかどちらかに引っ越したいです。
  • ぼくはネット討論は嫌いですが、先ほどあげた記事を留学志望の日本の高校生の方やその親御さんが読むことがあるのであれば、書く意味はあるのかなと思います。現に、恐怖、シリコンバレーの真実!!!のまとめは執筆時点で14万ページビューほどあるようです。
  • ツイートの埋め込み機能はページ読み込み速度を低下させるので、ツイートにコメントをする際は使っていません。

恐怖、シリコンバレーの真実!!!のツイートに対するコメント

@agora_japan 1800万ではシリコンバレーでの生活はギリギリです。1800万は基本給で、実際には多額のボーナスが付きます。 / Twitterリンク

サンフランシスコの家賃は一年で800万円くらい。車の維持費も一人80万円x家族の人数。医療費は日本の最低10倍。子供が大学にいくと年間600万円x子供の数。でレイオフで仕事を失う可能性は年に20%で次の仕事を見つけるまで6-24ヶ月の貯蓄が必要。シリコンバレーの給与は高くない。 / Twitterリンク

このツイートには多くの現地人の方が反論を述べているのですが、たしかにぼくには指摘が当てはまりません。ぼくは20代独身なので家賃、車の維持費もそれほどかかりません。医療保険にも加入していて、大きな病気にはなったことがありませんので、医療費も気にするほどではありません。ぼくほど若ければレイオフされても次の仕事はすぐ見つかりますし、子供がいない間は学費もかかりません。それでも東京よりは遥かに割高ですが、1800万円どころか600万円もあれば生活はできます。

しかし、ツイートの著者のようにひと世代上の方だと、上記のポイントが全て当てはまってしまい、1800万円でも足りないケースが多いのもまた事実です。もしぼくがここに長く住むのであれば、これら全ての課題について深く考え、準備する必要があります。

最近は極論をツイートしまくる「ツイッター芸人」も増えてきていますが、その頂点に君臨している(とぼくが思い込んでいる)堀江貴文さんは「老後について考えるな」派です。彼をはじめとする意識の高い人が「老後の不安は不要論」をよく持ち出しますが、ぼくにはあまり理解できません。

実際に年配の方に話を聞くと、「老後の生活が不安と感じている」と仰ることが多いです。また老後対策の知識を蓄えたり、そのための収支を計算することは、20代のぼくにとっても知的好奇心をくすぐるものです。もちろん、財テクについて必要以上に考えすぎるのも時間の無駄ですが。

さて、上記のツイートには賛否両論があるべきですし、内容に一定の真実もあります。ただ敢えて言いますが、ぼくはそれでも上記のツイートを問題視します。

正確ではないからです。

たとえば、「サンフランシスコの家賃は一年で800万円くらい」という文章には、「平均で」とか「家族5人が住む場合の平均で」とか「通勤に便利なこの地区で」とか、必要不可欠な修飾語句が全くありません。車の維持費 → 車の使用量は?・医療費 → 持病や保険は?・学費 → どの大学?・レイオフで仕事を失う可能性 → どんな会社? などと、どのセンテンスにも必要不可欠な前提条件が欠けています。

前提条件が欠けているにもかかわらず、「シリコンバレーの給与は高くない」と締めくくられているこのツイートは、執筆時点で300回もリツイートされています

これはもちろん、ツイートの著者もご存知だとは思いますし、それを承知の上でツイートされたんだと思います。ただ、前提条件に大きく左右される意見は、ツイートするよりも文字数の制限がないブログに書いたほうがいいのでは、とぼくは思います。

東大生なら日本にいた方が絶対に生涯年収は高くなる。 / Twitterリンク

これも、さきほどと同じく正しいケース (たとえば、東大の文系卒ならば当てはまるかもしれません) と、正しくないケースがありますので、なぜ「絶対に」という言葉を使えるのか理解に苦しみます。また、ここでは「年収」ではなく「諸費用を引いたあと自由に使えるお金」のことを言いたかったのかと思いますが、それは書き間違いの範囲内かと思います。

揚げ足取りついでにもう一つ指摘すると、「まずアメリカで働いて、限界がきたら日本に戻る」という選択肢がこの比較からは抜け落ちている気がします。その場合、生涯年収はどうなるのでしょうか。

2年に一度レイオフやクビが当然なので仕事が無い時間は20%を超えるんじゃないか?アメリカの「高給」に憧れて来たドットコム時代にシリコンバレーにきた多くの日本人は今やもう数人しか残っていない。またこれを繰り返すのか。溜息 / Twitterリンク

ぼくが働く会社や、友人が働く会社はどこも「2年に一度レイオフやクビが当然」ではありません。そういうケースもたまに聞きますが、「2年に一度レイオフやクビ」を施行する会社は少数派だと思います。

また、今もバブルとは言われますが、「現在(2015年)のシリコンバレー経済と、ドットコムバブル時代(2000年)のシリコンバレー経済は性質が違う」と、よく業界の識者が語っています (参考リンク)。ドットコム時代は株価だけ高く、実体経済がほとんど無かったが、今回は乖離がそれほどでもないと。

経済の性質が違えば、移り住む人も違います。よく、シリコンバレーの好景気をゴールドラッシュに例える人がいますが、ゴールドラッシュ時代にサンフランシスコに移り住んだ人の多くは労働者でした。今のような技術者ではありません。ドットコム時代に来た人たちをぼくはそれほど知りませんが、最近移り住んだ人たちとはタイプが違うと思うんですよね。少なくとも、虚構を売るのが得意な人はドットコム時代にくらべて減ったと思います。

さらに15年前と違い、今はスマホがあり、Googleがあり、Facebookがあり、Twitterがあり、LinkedInがあり、LINEがあり、Skypeがあります。情報交換のスピードや、知らない人とつながるスピードは以前と比べ物になりません。シリコンバレーに移り住んでくる日本人にとってはプラスに働くものばかりです。

経済の中身や、移り住む人のタイプや、情報伝達速度が違うのにもかかわらず、「今回もドットコム時代と同じく、日本人は数人しか残れない」と主張するのは強引すぎます。「歴史は繰り返す」という一般論は、当てはめていい場合と当てはめないほうがいい場合があります。

こっちに日本人を呼び寄せたいポジショントークの人達も多い。英語が苦手な日本人を手伝って金を集めたい人達も多い。シリコンバレー日本人用二次産業。ドットコムの時代はビジネスコンサルから不動産売りから会計士から山のように居たなあ。高飛車で変わった人達だった。 / Twitterリンク

シリコンバレー日本人用二次産業をやりながら、ポジショントークを繰り広げられている方々は確かにいますね。Btraxさんのブログとかが分かりやすい例かと思います。ただ、ぼくは彼らがポジショントークながらも良いことを書いていると思うし、やっている仕事も素晴らしいと思うし、高飛車どころか非常に謙虚な方々だと思っています。

「一次産業で戦えないから二次産業をやっているんだろう」とはツイートの著者は言っていませんが、そう心の底で思っている人達はいます。ですが、二次産業がどうとか言い出したらキリがありません。

たとえば、Webアプリのインフラを作る会社はシリコンバレーには山のようにあり、Herokuをはじめとした有名企業も多数あります。こういった会社に、「お前らは良いアプリを作れないからインフラをやっているんだろう。しょせんは二次産業屋だ」と言いますか。言いませんし、心の底でもそう思いませんよね。むしろ、インフラ屋さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

どの問題を解決するかに収益の差はあっても、上下などないのです。得意分野の違いなだけです。

勘違いがあるのは、年功序列の批判。もちろんアメリカは年功序列がないので、給与が最高値に達するのは40代の頃。それから給与は下がるという事。大会社なら日本の50代、60代の方が日本で稼ぐことが出来る。気持ち的に死ぬ気で働いた社員が老後に豊かになるというコンセプトは好きだ。 / Twitterリンク

いまの日本の50代・60代はそうでしょうね。そして将来の日本の50代・60代もそうかもしれませんし、そうではないかもしれないので、断言は避けるべきです。

ぼくは2050年に62歳になりますが、そのころの日本の人口は中位予測で1億人を切り、4割が高齢者になるそうです。あまり稼げる気がしません。いっぽうアメリカは少し人口が増えて4億人ほどになるそうです。

人口だけで経済を予測するのは乱暴ですが、ぼくが50代・60代になるころの日本経済、アメリカ経済の予測は色々な意見が飛び交っています。「大会社なら日本の50代、60代の方が日本で稼ぐことが出来る」とは、事実ではなく意見です。そして将来のことを考えると、ぼくには賛成できない意見です。

ましてや子供がハーバードだのスタンフォードだののMBAに行きたいとか言い出したら年間1000万円の支出が待っている。 / Twitterリンク

「有名大学だけの話をして金額を釣り上げるな」という批判があるようですが、ぼくは学費がハーバードと同じくらいする大学に行かせてもらえたので、その批判もどうかと思います。

ですが、著者の意見にはやはり問題点があります。まず、「子供がハーバードだのスタンフォードだののMBAに行きたいとか言い出したら」とありますが、学部4年間の学費を親が支払うことがあっても、MBAの学費を親が払うのはあまり聞きません。MBA生の平均年齢は30歳前後ですしね。

また、先のツイートでも「子供が大学にいくと年間600万円x子供の数」とありましたが、「州立大学なら600万はしない」という安易な揚げ足取りは置いておいても、一つ大事なケースが見落とされていると思います。

そのケースとは、「日本で働くことにしたが、子供がアメリカの大学に行きたいと言う」ケースです。日本の大学入試の英語テストがTOEFLになるとかならないとか言われていますが、これから日本の高校→アメリカの大学進学を「志望」する生徒は増えると思います。実際に行けるかどうかは別として。

この場合、東京で働こうがシリコンバレーで働こうが、子供のアメリカの学費を払えるかどうか悩むことになるのです。日本で働いておけば、アメリカの学費から逃げられるとは限りませんよ。

ハイテク産業は移り変わりも激しいし必要な人材、技術などゴロゴロかわる。たかが今1800万円目の前に置かれても、これは「短期」でしか無い。第一、シリコンバレーでは二年ごとに仕事を変えるのが普通。そして、結果主義だがら、寝る間も惜しむ努力でもしないとこの1800万円を保持出来ない。 / Twitterリンク

おおむね同意しますが、努力が下手な人、上手い人がいるよねって話でもあります。また、寝る間を惜しまないと努力する時間がないかどうかは、子供がいるかどうかで大きく変わると思います。独身のぼくは、寝る間を惜しまなくても努力する時間は十分にとれています。

年収1000万を確実に貰うのが良いのか、生活も言葉の不便も覚悟して長くて2年しか続かない寝る暇も無い仕事を1800万円で飛びつくのか。実際には結果主義でグーグルも3ヶ月ごとに査定がある。つまり、三ヶ月ごとに自分がクビになるかならないか会社が判断を下す。 / Twitterリンク

また、グーグルの場合、この三ヶ月ごとの査定を「期待を著しく上回る成果を上げた」を毎回とらないと昇格の対象にならないとも言われている。これも相対評価だから、どの社員よりも自分が優れてないといけない。人を蹴落としてでも上に登りたい上昇志向で自分のスキルを常に磨く準備はあるのか。 / Twitterリンク

グーグルで働いたことはありませんが、働いている友達10人ほどの話を聞いていると、この3ヶ月ごとの査定の話は「ほんとうかな?」と思ってしまいます。ぼくはアップルとフェイスブックで働いたことがあって、グーグルと同じく大企業なので似たような文化だと思うのですが、そこまで厳しかったかな?というのが本音です。

もし殆どの社員が3ヶ月ごとのクビの可能性に怯えているのであれば、グーグルの社員満足度の高さが有名にならないとは思うのですが。ちなみに、ツイートの著者もグーグルでは働いた経験がないそうです。

最後に「人を蹴落としてでも」という表現についてですが、一般的な査定では、上司からの評価以外に同僚からの評価も重要視されます。ぼくが言いたいことは分かりますね。

アメリカの想像以上の出費は「労賃」になる。税金も自分でファイルしないといけないので、私のように他の国に家があったり講演の収益があったりするとメンドクサイ。だから会計士を雇うのだが、時給2万円は最低だ。これで分刻みで課金してくるから雪だるまだ。弁護士も時給6万とか普通で頭痛くなる。 / Twitterリンク

シリコンバレーに限らない話ですが、税金関連はアメリカでは大変ですね。税金が面倒だからアメリカには来たくないという人はいるのでしょうか。

医療費もなめてかかってはいけない。ちょっとした手術で数百万の請求がくるのは当たり前。保険会社が高いからと言って治療や手術を拒否するケースも多く、手術が終わった後になって「払わない」と言い張る所もある。数千万円、数億円の請求をされた経験のある外国人は山のようにいる。 / Twitterリンク

アメリカでは保険が高く、重い病気であれば保険があっても医療費は高額です。詳しくは「貧困大国アメリカ」で有名な堤未果さんの「沈みゆく大国アメリカ」を読むことをおすすめします。

ただ、たとえ持病があったり大きめの病気にかかったとしても、上手く治療費をやりくりできるケースもあるので、「健康でなければ来るな」とは言えないと思います。個人の身体のことほど、ケースバイケースなことってないと思います。

アメリカで生涯学習が当然なのは、常にスキルを磨いていないとクビになるし昇格も昇給も無いから。それこそ、ドットコムの時はHTML分かるだけでも金が手に入ったが、今は全く競争出来ない。今はHadoopやOpenstackのエンジニアなんか人気だが、またすぐに飽和するだろう。 / Twitterリンク

おおむね同意ですが、スキルが昇格と昇給の全てではありませんよね。スキル云々よりも、仕事をどれだけ上手くこなせるかのほうが昇格との相関が高い気がします。

シリコンバレーに憧れる前に、シリコンバレーとは投資家が金を儲ける場所だと頭に叩き込んでおくのが大事だ。だからそれ以上のモノは無い。文化レベルは低いし、美味しいレストランも無い。夜9時にはほとんどの店が閉まってしまうので夜遊びというものもない。シリコンバレーは「働くためだけ」の場所 / Twitterリンク

シリコンバレーとは投資家が金を儲ける場所でもあり、エンジニアが最新技術を開拓する場所でもあり、起業家が新しいビジネスモデルを探求する場所でもあり、現地の学校の先生が次世代のイノベーターの卵を育てる場所でもあり、いろんな人にとっての場所ですよね。

たしかに、最もおいしいところを取れるのは間違いなく投資家でしょう。しかし、だからといって「シリコンバレーとは投資家が金を儲ける(だけの)場所」という結論に辿り着くのはおかしいですよね。

「それ以上のモノは無い」「文化レベルは低い」「美味しいレストランも無い」かどうかは個人の判断ですね。シリコンバレーの生活をつまらないと感じる日本人と、そう感じない日本人を両方見てきましたが、「アウトドアスポーツを趣味とするかどうか」が好き嫌いの分かれ目になる気がします。

シリコンバレーは自然が豊かで、ゴルフ・トレッキング・キャンプ・マウンテン(ロード)バイク・ボルダリング・サーフィンなどが好きならば素晴らしい場所です。天気も良く雨があまり降らないので、だいたいのスポーツが年中楽しめます。運転して4時間半のところにLake Tahoeという一大スキーリゾートもあります。

ちなみにぼくはトレッキングが大好きで、シリコンバレーから運転して1時間のところで催された野生のアザラシを見るトレッキングツアーに参加したこともあります。ベイエリアのトレッキングコースはBay Area Hikerにたくさん載っています。特にこちらのリストがおすすめです。

また、シリコンバレーとサンフランシスコは運転して1時間ほどの距離です。サンフランシスコの文化レベルはニューヨークには及びませんが、アメリカの中ではかなり高いほうだとは思います。観光者数もニューヨーク、マイアミ、ロサンゼルス、オーランドについでアメリカ5位 (2013年)です。

サンフランシスコのイベントはFuncheap、グルメはSF Eaterによくまとまっています。人生の半分以上をアメリカで過ごしたぼくの視点だと、日本人が好むイベントは少ないけれども、アメリカ人 (とくに若い独身世代) が好むイベントはサンフランシスコには多い印象です。たとえばインプロ (即興劇)は頻繁に催されていて、アメリカ人には大人気ですが、日本人に話すと「何それ?」と言われることが多いです。

ただ、著者が仰る通り、シリコンバレーは夜遊びにあまり向いていない街です。サンフランシコですらバーが閉まるのは早いです。一方、シリコンバレーから運転して2時間ほどでアメリカ屈指のワインの里・ナパバレーに行けますので、真っ昼間からワインを楽しむことはできます。

現実を言うと、過去にここに集まった日本人で残っている人はほとんどいない。競争に残れず帰国、またはここにある日本人用の仕事に落ち着いたり。そういう私だって自分の今のままの技能ならまず生き残ることが出来ないのも知っている。だから知識や技能を金と時間を使って磨くしか方法は無い。 / Twitterリンク

繰り返しますが、過去と現在で状況は違いますよね。

この三ヶ月ごとの査定ってのは結構厳しくて、査定が終わるまで買い物にすらいけない。その日で仕事が終わりかもしれないから。 / Twitterリンク

そんなに高額な買い物なのでしょうか。

ちなみに、業績悪化によるレイオフではいきなりクビを切られますが、個人のパフォーマンスのみが原因の場合は、クビを切られる1~3ヶ月前くらいに上司から「結果出さないとクビにするよ」と警告されるケースが多いです。

日本と圧倒的に違う感覚は「年中仕事している」という感じだと思う。五時以降も平気でバンバン仕事の電話はかかってくるし、土曜日や日曜日に会議が入ることも多い。日曜日の午後からは月曜日に向けて仕事メールがじゃんじゃん届く。月曜日前に自分の仕事を先行させようという競争だ。 / Twitterリンク

これは100%会社によりますね。土日に仕事を求めるシリコンバレーの会社は多数派よりも少数派に近いと思います。彼の論拠のサンプルサイズはいくつなのでしょうか。

もう一つのおおきな勘違いはシリコンバレーは共働きが普通だということ。つまり、二人で3600万円入る。だから生活費が1700万かかっても1900万残る。子供二人が大学に進んだ場合、この1900万円は0になるのだが。 / Twitterリンク

子供が念願のUSCに合格したのに学費が払えなくて子供の頭を下げて進学を止めてもらったという知り合いもいた。アメリカの給与の額面だけに騙されることないよう。 / Twitterリンク

じゃあアメリカ人はどうやって支払いをしているのかと不思議に思うだろう。ここでアメリカ人みんながやっているのが「ローン」だ。なんでもかんでも分割払い。例え総額が当初の値段の何十倍になろうが、「その時支払うことが出来る」ことが一番大事なアメリカ人はローンを多用する。 / Twitterリンク

中には金利だけ払い続けて何十年も元金を一切払った事の無い人も多い。毎月最低の金額だけ払い続けることがそういった人の生活方法で、もちろんリスキーだ。 / Twitterリンク

共働きが多いのは本当だと思いますが、日本も最近共働きが増えてきています (参考記事)。また繰り返しますが、日本で働く親の子が「アメリカの大学に行きたい」というケースもあります。

ローンの話はたしかにそうですが、話の筋とは違いますよね。

シリコンバレーでは、大金持ち以外にも「小金持ち」が多い。その共働きで年収が5000万円以上一億円以下あたりの人達。彼らはそれなりの豪邸に暮らしてそれなりの高級車を乗り回す。このシリコンバレー成金に乗せられて高級車競争をはじめる若い人も多い。日本でブランドバックを競う感じと似ている / Twitterリンク

ピアプレッシャーとは面白くて、知り合いの一人がアストンマーティンとか買うと、釣られるように皆が高級車を買い出す。シリコンバレーのこの表層的な文化はいつになっても慣れない。 / Twitterリンク

ぼくの知り合いには少ないですが、豪邸競争・高級車競争はたしかにあると思います。ハリウッドほどではない気もしますし、節税テクニックでは?と思うこともありますが。

そしてぼくも表層的な文化には慣れません。しかし、だからといって不快には思いません。慣れないのと、不快に思うのは違います。

知り合いにはグーグル一年でクビになった後、不景気で仕事が一年見つからず、やっと見つけた仕事はグーグルの時の1/10の給与。5年で平均すると年収300万も無いというわけ。グーグルの1800万円に惹かれた人は、これからの10年の自分のロードマップを書いて最悪のケースを知っておいては? / Twitterリンク

そういう人もいると思いますし、最悪のケースはさらに悪いでしょう。ただ、ぼくは最悪のケースよりも確率論における期待値で物事を考えるようにしています。

シリコンバレーの年収は仕事が無い期間を考えて最低20%はディスカウントして考えるべき。不景気なら50%。そしてサラリーは40歳まで上がるが、そこをピークとしてフラット、または年々下がると仮定する(インフレは考慮して良い)。すると生涯給与は実は大したことは無い。 / Twitterリンク

同意します。ただ、「大したことは無い」かどうかは日本で働いた場合と比較して決めることですよね。前述のとおり、日本で働いた場合と比較するのであれば、自分のキャリアに加え、これからの日本経済とアメリカ経済の違いを考慮する必要があります。

テクノロジーを創造して金を儲けるこの場所で、天才エンジニア達にとって天気だのエンターテイメントだのは関係無い。シリコンバレーの天気を讃えるのは、二次産業の人達だけ。考え方を変えると、シリコンバレーに暮らしたいだけなら、二次産業に就職するのが一番だと思う。彼らは年中天気の話をする / Twitterリンク

シリコンバレーの天気を本気で讃えている人には気をつけた方がいい。シリコンバレーのコアに居ない人達だから。 / Twitterリンク

2011年の記事によると、TwitterとSquareの創業者・ジャック・ドーシー (サンフランシスコ在住) は毎週ハイキングに行っているそうです。ひたすら室内で仕事をしている人も多いですが、週末は遊びまくるエンジニアもいます。ぼくが知っている優秀なエンジニアの2人に1人はWork Hard, Party Hard信者です。

ぼくは天気を讃えることはしませんが、天気が良いのは悪く思いません。そんなぼくは著者が言う「一次産業」に従事しています。

さらに申し上げると、「気をつけた方がいい人たち」は、ビジネスで相手を騙そうとする人のことを言いたいのかと思います。では、シリコンバレーの二次産業の人は誰もが相手を騙そうとしているのでしょうか?

何度言えばいいのか分かりませんが、判で押したような表現は控えましょう。

アメリカのクレジットカードは闇金もどきで、「月最低金額払い」という意味不明の方法がある。つまりこの最低金額だけを支払っていれば借金取りが来ないわけだが、場合によって金利未満を払っているなら、元金が上昇するというわけだ。 / Twitterリンク

お金のリテラシーが無く、最低金額だけを払っているアメリカ人はたくさんいます。しかし、シリコンバレーで働けるほどの日本人であれば、クレカの支払い方法をミスるのは極稀だと思います。

シリコンバレーに天気は全く関係無く、天気は何も産み出していない。インテルに始まったシリコンチップの開発とその背中合わせであるPC、ソフトなどのテクノロジー投資が利便性のためこの一カ所に集まっただけだ。マイクロソフトはいつまでも降りてこなかったがモノポリーだったから必要が無かった。 / Twitterリンク

論理の基本を言わせてもらうと、直接の因果関係はたしかに無いでしょうが、相関関係も無いとは限らないので、「全く関係なく」と断定するのはおかしいと思います。

かりにシリコンバレーの冬の寒さがニューヨーク (日本の東北・北海道) 並みだったら、それこそニューヨークに移り住む人は多いと思います。ニューヨークも起業が盛んですし、文化レベルは非常に高いですからね。

私も昔は二次産業でに居て、日本人で某シリコンチップ大手で働く日本人には随分と嫌味を言われたものだ。「ハイテクしにシリコンバレーに来ていない人は必要ない」とか。そういう彼ももう見ないな。ちなみにその大手を作ったとも言われるチーフサイエンティストは今は私と同じ職場にいる。 / Twitterリンク

そのチーフサイエンティストと新しいインフラ構築を考えるのはとても楽しい。シリコンチップそのものの基盤がかけるわけじゃないが、随分とアプリケーションを学んだもので、最近はサーバーやチップメーカーのサイエンティストと合同の勉強会や試験などをするようになった。 / Twitterリンク

ゴールドラッシュで金を儲けたのも二次産業だった。リーバイズなんかが代表例だ。シリコンバレーの天気が目的ならプレッシャーも少ない二次産業が一番。 / Twitterリンク

シリコンバレーの家賃は急高騰しているので、「大家さんは楽して儲けられていいよね」と友達と話のネタにすることはあります。他方で、一次産業はプレッシャーも大きいですが、達成感も大きいですよ。楽な道を行くのか、修羅の道を行くのかは個人の判断ですね。

テクノロジーエンジニアでも無い若い人のシリコンバレーでの生活はものすごく大変で、技術系でない若い人の多くは物価安めのシアトル、ポートランド、LA、サンディエゴあたりに行く。そうでない場合は、何人かで集まって一緒に暮らす例がほとんど。とにかく家賃が高すぎ。 / Twitterリンク

「何人かで集まって一緒に暮らす例がほとんど」はその通りです。そして誰かと暮らすのにはデメリットもありますが、メリットもあります。そもそもアメリカでは、大学時代に2~4人部屋の学生寮に入るのが一般的です。ぼくも大学時代に相部屋の寮生活を2年やったので、赤の他人と暮らす抵抗は無くなりましたが、ひとり暮らしに慣れた日本人には難しいかもしれませんね。

ちなみに、「技術系でない若い」地元人が、家賃が払えなくなったのでシアトル・ポートランドなど遠い都市に脱出するケースは少ないです。お金に困った地元人は、サンフランシスコ・シリコンバレーの中心から離れた街 (オークランドなど) に引っ越すのが今のところは一般的です。

日本人に限らず、鳴り物入りでその技術を買われてシリコンバレーの大手に就職した外国人は沢山いた。もちろん最初は大騒ぎだ。でもデマンドも技術もコロコロ変わるシリコンバレーではすぐに不要になる。それこそ日本人のエンジニアで「私は技術があるから安泰ですよ」とか大口叩いていた人も今は居ない / Twitterリンク

同意します。いまどき「私は技術があるから安泰ですよ」と言う人は少ないと思いますが。

もちろんサンフランでなくシリコンバレーに暮らすなら家賃が少し下がるので生活費も下がる。それでも今の2ベッドルームなら月は30万円が最低ラインだろう。治安も考えると、もう少し出して良い所に暮らしたい。40万とすると家賃だけで年間500万あたりか。光熱費を入れると550万から600万 / Twitterリンク

シリコンバレーで交通費支給、という会社も少ないので、2年間だけ働きたい、という気持ちでも年間に200-300万円程度の支出は必要。レンタカー、保険、ガソリン。購入の場合は初期費用がかかるので金銭的負担も大きい。 / Twitterリンク

サンフランシスコの2ベッドルームアパートの中央値は4月8日現在の記事で$5,250ということ。これに駐車場代が$200とか必要になる。二台なら$400。年間駐車場抜きで756万円かかる。http://blog.sfgate.com… / Twitterリンク

はじめに申し上げた通り、どれも前提条件に大きく左右されますが、現状には近いと思います。独身ならばこの半額以下ですみますが、家族持ちだと大変です。

ちなみにシリコンバレーの治安はアメリカの中でも良いほうです。治安が目に見えて悪いのはEast Palo Alto・Redwood City・そしてSan Joseの一部くらいで、ほとんどの地域ならば夜にひとりでも歩けます。ただ、小さい子供がいる家庭は、求める治安のハードルが上がるようです。

シリコンバレーに来る理由は給与がより貰えるからではなく、最新の技術開発に参加出来る価値だけだと思う。背中を刺し合う競争社会、何も無い過疎地、驚く程不味い食事、訴訟社会、壊れた医療システム、世界一高い学費などネガティブな面も多いが、短期体験なら有り得ると思う。 / Twitterリンク

「背中を刺し合う競争社会、何も無い過疎地、驚く程不味い食事」にはまったく同意しませんし、理由もこれまでに述べました。

食事についてもうひとこと言うと、ぼくは外食する際、Yelpで星が平均4個以上あるレストランのみに行くように心がけています。だいたい、レストラン全体の2~3割がそうです。だからかどうか分かりませんが、シリコンバレーでまずいと思ったレストランには当たったことがありません。

「訴訟社会、壊れた医療システム、世界一高い学費」は同意しますが、これはシリコンバレーの問題ではなく、アメリカ全体の問題です。

「シリコンバレーに来る理由は(中略)最新の技術開発に参加出来る価値だけ」かは、個人が決めることですね。ぼくには、最新技術よりも、ここにいる人との出会いが好きという理由があります。これについての記事も書きました

シリコンバレーでスタートアップしてバカ儲け、という話は運の話だから、数パーセントもいないこういった話に踊らされない方がいい。「運良くば」程度の意識だけで良い。 / Twitterリンク

技術は廃れるのが当然なので、今ホットな技術を持っていてチヤホヤされてもすぐに使い物にならなくなる。本当に金を儲けるだけが目的なら金融に行くのが良い。技術系でも医者のように決まったデマンドがあるわけでないので、ハイテク系エンジニアはいつも自分の技術を将来を見越して磨かないといけない / Twitterリンク

同意します。

恐怖、シリコンバレーの真実!!!にまとめられた後のツイート

あと、若い日本人男性が頭に置いておく必要があるのはガールフレンドや結婚について。まずシリコンバレーは男性比が高い上、言葉も文化にも慣れない日本人男性に出会いの場は少ないし日本女性のように人気があるわけでも無い。良く言われるのが、「日本で結婚相手を見つけてから来い」という台詞。 / Twitterリンク

別に日本人男性でも彼女を作るのが難しいわけじゃない。そんなのたかが個人努力だから。今なら日本人男性だけ追いかけ回すタイプも増えた。ただ、結婚して一緒に生活して子供作って、とか考えるなら、老後の問題、日本に残した家族、子供の教育、将来の収入など色々と考える必要があるということ。 / Twitterリンク

日本人男性がシリコンバレーに来て若い時にエンジニアリングに没頭する場合、言葉の問題や差別的な見られ方もあって異性との出会いも少ないし、若い頃に楽しい恋愛の機会を削ることになると思う。長距離恋愛は誰もが認める通り無理だしね。 / Twitterリンク

おおむね同意しますが、「長距離恋愛は誰もが認める通り無理」は余計でしたね。「誰もが認める」という言葉は、ぼくはネットであまり使わないようにしています。シリコンバレー ↔ 日本の遠距離恋愛を何年もやって結婚されたカップルもぼくは知っています。

私の個人的な意見だが、若い時にシリコンバレーで仕事に没頭するのは意義があると思うが、日本に居ないということで自分が犠牲にするものもある。私が卒業した時は地震やサリンや不景気で日本社会は暗かったが、あの若い時に過ごした東京での時間や出会いは今まで一番楽しかったと思う。 / Twitterリンク

ぼくもアメリカの大学を卒業後に日本で働くチャンスがありましたが、卒業後の数年間をシリコンバレーで過ごせてよかったなと思います。人は、隣の芝生が青く見える生き物でもありますが、自分が選んだ道を正当化したがる生き物でもあります。

別にシリコンバレーに来るなとは言ってないし、知的挑戦や競争が好きな人はじゃんじゃん来ると良いと思う。ただ「金が儲かる」という保証は無いということ。裕福な生活をここで目指すなら、共働きで中流階級以上の収入があるなら良い。 / Twitterリンク

経済面とかだけ考えて理想を書くと、シリコンバレーに暮らすなら1)自分しか持ってない高い技術力と技術を磨き続ける努力2)他の社員と戦い会社のポリティクスを勝ち抜く競争力3)出来れば同じ程度の収入の奥さんと共働き4)病気しない体5)レイオフを生き抜く貯蓄、があるといい。 / Twitterリンク

一連のツィートを要約すると、仕事に「お買い得」なんて無いということ。技術、責任、リスクと給与は比例の関係にあるので、その金額には裏がある。技術職は米国に来い、と煽る風潮は良く無いと思う。米国になにがあるのかちゃんと見定め、自分の人生のロードマップと重ねることが大事。 / Twitterリンク

その仕事を引き受ける時は「ボトムライン」を知ること。つまりは「最悪のシナリオ」。自分が失うもの、負わなくてはいけないリスクなどをちゃんと書き出して冷静に理解することが必要。一時の感情やシリコンバレーというイメージで動くと必ず自分の期待と裏のことが起こる。 / Twitterリンク

そして本当に「もっとお金が手に入る」のか、自分のリタイアメントまで、単純な表を作ってみれば良い。平均給与とかそういったデータはインターネットで見つかる。 / Twitterリンク

同意します。

誰もがスーパーエンジニアに慣れるわけでも無いどころか、大企業ならそのレベルに昇格するにはかなりの関門を超えなくてはならず、エグゼクティブチームからの承認も必要となる。このインダストリーのリーダー以上になってビジネスに圧倒的な影響を与える技術が必要になるらしい。 / Twitterリンク

大リーガーの例えは結構正しくて、もちろんイチローのようなスーパースターは米国でこそその価値を最大に発揮出来たしその分のお金も集めた。でも、イチローでない、普通のレベルの選手達の競争は激しいし、戦力外化、トレードとか解雇とかと背中合わせに生きる必要がある。 / Twitterリンク

今シリコンバレーに居残って活躍している日本人を見ても、最初に会った時から頭脳明晰で生命力も競争力も強そうな人ばかり残っている感じがする。逆に繊細な天才エンジニア系の人の噂は聞かなくなったが今はどこにいるのだろう。 / Twitterリンク

日本で育った私はシリコンバレー人には絶対になれないし、いつも競争から脱落するギリギリを歩いている感じがする。もちろん「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざり」の証人でもある。 / Twitterリンク

まあ、この一連のツィート読んで全く共感出来ないシリコンバレー人は実は私が足下にも及ばない真の天才エンジニアなのだろうな、と思う。実際にウチの天才エンジニアは強烈な知的好奇心で常に学び続ける癖があるので、彼らの技術や知識が古くなること絶対に無いのだろう。いつもインスパイアされている / Twitterリンク

スキルのみを物差しに雇用市場を語りたがる人はいますね。しかし、天才でなくてもボランティア精神が豊富な人や、一緒に仕事したいと思えるような人はシリコンバレーでも苦労してなさそうに見えます。繰り返しますが、詳しくは日経ビジネスに寄稿した記事をどうぞ

レイオフをされたことがないのを自慢するアホがいるが、レイオフは組織の変更でその人の能力と関係無い。つまりレイオフはただの運だ。レイオフを言い訳につかったクビ切りは無いとはいえないが、レイオフされなかったことは全く自慢にならない。そういう私もレイオフ体験はまだ無い。 / Twitterリンク

「オレは10年以上クビになったこと無いし、自分からの転職しかしてないよ」という意見はその人が才能あるエンジニアであるというプライドなのだろうが、私は病気、裁判、学費、レイオフなどの「リスク」に値段を付ける必要があるということ。万が一のことが起こった場合の保険を給与に含めておこう。 / Twitterリンク

「レイオフ」とは呼ばないかもしれませんが、能力が原因でクビになるケースもあるので、「ただの運」ではありません。リスクに値段をつけるのは大事ですね。ぼくはまだ若いので、幸運にもリスクが安くて済んでいます。

1800万もあればなんとかなる、という気持ちは分かる。でも論点が違う。自分もコントロール不能の技術の変化によって、自分の価値もゴロゴロ変ってしまうということだ。リスクとリターンは背中合わせなので、そのリスクをしって欲しいという事。1800万でなんとかなるのは「今」だけ。 / Twitterリンク

年収ネタで「切り詰めれば大丈夫」というのは反論になってない。院卒のテック技術者なら日本でも中流階級でも中の下の生活にはならないと仮定。子供が1から2人いるなら2か3ベッドルームの家が必要になり、子供の学費も払うことにもなる。その生活水準を持ってくると金がよりかかる。 / Twitterリンク

同意します。

最近は攻撃的なメールには全て「Call me」の二語で返答している。メールで攻撃的なタイプの8割は電話さえしてこない。2割は電話してくるが、メールの内容とは全く反対に腰が低く、まずはメールの内容の謝罪から会話が始まる。 / Twitterリンク

会社で全てに合意出来るはずは無い。でも反対意見があるなら、本人に言う癖をつけろ、といつも言っている。会議で不服な顔をして出ていき、それから本人以外の全員に「自分は反対だ」と言う人の意見は実は自分がその意見に自信が無いから、大多数を巻き込んで多数決を狙っているように思われるから。 / Twitterリンク

ネットの議論は無理、メールの議論も無理、電話なら可能だが、相手の顔が見るまで結論を避ける。結果的に人は人と物理的に会わないといけないのだ。メディアと使ったコミュニケーションは、あくまでもデータの移動、という「量」のコミュニケーションのみに使われるべき。 / Twitterリンク

全くもってその通りで、ネットの議論は不毛です。この記事を書いた目的も、ツイートの著者の方と議論をしたいからではありません。ただ単に、14万ページビューもある恐怖、シリコンバレーの真実!!!の内容を疑っている高校生の方にぼくの視点を提供してあげたかったのと、もしかしたらぼくの視点が他の若い人の役に立つかなと思ったからです。

ちなみに、その高校生の方に本記事の原稿を見せたところ、次のような返事が来ました。

ありがとうございます。一つ一つのツイートに対して答えていただけてとても嬉しいです!あと、(“シリコンバレーの真実!!!”(?)への反応いろいろ。を読んで)これだけ反論する人がいることを知らなかったので驚きました。

ツイートなど

Kazushi TominagaさんのFacebook投稿:

この方はシリコンバレー在住の様なので日本視点からの批判はしていないけれど、日本で10年以上各社を渡り歩いた私に言わせてもらうと「年中仕事している」とか「腕を磨かないと生き残れない」とか日本もそう変わらないと思うし、非正規雇用率が20代で30%、30代で20%を超えている日本は既に「安定している」とは言えないと思うのですよ。 私の周りの人間を見ても、私自身の経験から言っても。

シリコンバレーのGoogle本社で長年働かれている、Masashi KawashimaさんのFacebook投稿:

上杉君は丁寧に答えていてすごいと思う。「恐怖、シリコンバレーの真実!!!」は、Googleに関して真実ではない。要するに筆者はごく少数の一部を全体であるかのように大げさに書いている。このやり方を踏襲すれば、「恐怖、日本の真実!!!」も「恐怖、AB型の真実!!!」も「ドローンの禁止される日本からはイノベーションは決して起きない!!」も、わりと簡単にできるだろう。なので、まともにコメントする時間すらもったいないと感じていた。上杉君はきちんと丁寧に返答していて、本当に感心する。

ただ、あの人が怖い、というから、とか、あの人が大丈夫だと言うから、で行動を決めるより、自分の心と相談するべき。やりたきゃ、やればいい。やりたくなければ、やらなきゃいい。あと、「恐怖? いいねえ。ぞくぞくするね!もっと持ってこいや!それじゃ全然足りねえよ!」くらいに考える人の方がいい気もするw。

シリコンバレーのベンチャーキャピタリスト、校條さんが日経産業新聞に寄稿された記事:

今春に安倍晋三首相がサンフランシスコ、シリコンバレーを訪れた。主な目的はイノベーション振興の視察であり、現地の日本人や日本に関係の深い実業家などが熱狂的に総理を迎えた。ホテルで晩さん会が催され、私のほかにも現地の知人、友人が多く招待され、その共通点に気がついた。それはコミュニティーに貢献する活動をしている人ということだ。自分の仕事や経験を生かしながら、直接の利益に関係なくボランティア活動を続けている。例えば、若い起業家へ助言し、日本からの訪問者にアドバイスし、日米のかけ橋として現地の米国人と交流イベントを催している。

晩さん会の司会は、現地で女性起業家を育成する日本人の女性だった。総理との朝食会を企画したのも、普段から惜しみなくコミュニティーに貢献しようとする日本人ビジネスマンだ。彼は、自分自身がベンチャー企業を立ち上げた時に日本人同士の交流がなかったことからネットワークを立ち上げ、最初の1年は専任で頑張った。今ではシリコンバレーの日本人コミュニティーで中心的な存在だ。

生き馬の目を抜くような厳しいシリコンバレーで生き抜く人たちは、実はコミュニティーに協力することで、逆にコミュニティーの一員として助けられている。米国人の私の仲間が始めたベンチャー・キャピタル(VC)は、現在米国の最も先端を行くネット系の起業家や投資家と広いネットワークを持っている。このVCの中心的人物はビッグデータの専門家だったが、ビッグデータの黎明(れいめい)期に多くのネット系の起業家たちに惜しみなく専門知識を提供してアドバイスしたことにより絶大な信頼を得た。

シリコンバレーはもともと互助の精神が旺盛な土地柄だ。インターネットの普及が始まったばかりのころ、ボランティアが集まりスマートバレー公社が設立された。ブロードバンドネットワークの整備を促し、地域の産業振興や生活向上を目指した。例えば、シリコンバレーのエンジニアと協力して週末に小中学校を訪れ、ブロードバンド配線の活動を展開した。

そんな中、「シリコンバレーは暮らしにくく非人間的な場所である。会社は簡単にクビになり、残業手当などの類は皆無。そんなリスクの高いところに行くのはおよしなさい」と大人に諭されたという日本の高校生の投稿がネットで話題になった。それに対して、シリコンバレーでエンジニアとして頑張っている若い日本人は「確かに問題点も多く、働いていてうんざりするようなこともありますが、それでも『コミュニティーに貢献したい』という人にとっては素晴らしい環境です。ボランティア精神の豊富な技術者が、世界で一番輝き、かつ幸せに暮らせているのはシリコンバレーだと断言していいでしょう」と答えた。こんなことを断言できる若者が一体どのくらいいるだろうか。

追記

2015年9月に「#地獄のサンフランシスコ」という講演を行いました。サンフランシスコの高騰する家賃についての話です。

追記その2

シリコンバレーでハイキングを楽しみたい方はこちらの記事をどうぞ。

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